| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 銘柄名 | 株式会社QDレーザ (QD Laser Co., Ltd.) |
| 証券コード | 6613 |
| 時価総額 | 164.97億円 |
| 配当利回り | 0.00%(無配) |
QDレーザは、量子ドットレーザ技術を核とした革新的な企業です。主な事業は以下の2つです:
1. レーザデバイス(LD)事業
量子ドットレーザをはじめ、DFBレーザ、高出力レーザ、小型可視レーザなどを製造・販売。産業用途で幅広く使用されており、特にシリコン光配線用量子ドットレーザは、データセンター向けの次世代技術として注目されています。
2. 視覚情報デバイス(VID)事業
網膜投影技術を用いたアイウェア製品を開発。視覚障害者向けの支援デバイスや、AR/VR分野への応用も期待されています。
電気機器セクターに属し、ナノ秒という短パルスのレーザを顧客ニーズに合わせてカスタマイズ提供することで、ニッチ市場での高いシェアを獲得しています。
📡 シリコン光配線用量子ドットレーザの量産展開
量産受注が6万個を突破し、今後20万個~40万個まで拡大する可能性があります。アイオーコア社などとの提携を深めており、データセンター向けの需要拡大が期待されます。AI・クラウドコンピューティングの成長に伴い、高速光配線の需要は今後さらに増加する見込みです。
👓 アイウェア事業の爆発的成長
前期比+387%という驚異的な成長を記録。新製品の販売拡大と眼のチェックサービス展開が牽引しています。2025年・2026年には年間5,000台の販売を目指しており、これが損益分岐点突破の鍵となります。
💹 売上成長率の加速
中期経営計画では、2023→2024年度が12.8%成長、2025年度が20.9%成長、2026年度が25.7%成長と、成長率が年々加速する計画。これは積み上げ方式で算出された現実的な目標とされています。
🎯 ニッチ市場での圧倒的優位性
ナノ秒短パルスレーザという特殊な技術で、顧客ごとにカスタマイズされたソリューションを提供。競合が少なく、高いシェアを維持しています。
2026年3月期第1四半期(2025年4-6月)
・売上高:3.15億円(前年同期比+39.4%)
・営業損失:0.91億円(損失は縮小傾向)
・レーザデバイス事業と視覚情報デバイス事業の双方が成長を牽引
・アイオーコア社との連携強化
シリコン光配線用量子ドットレーザの供給で協力関係を深化。データセンター市場への参入を加速しています。
・量産受注6万個突破
シリコン光配線用レーザの量産受注が6万個を超え、今後20万~40万個規模への拡大が期待されています。
2027年3月期(FY2026)目標
・売上高:19億4,800万円
・営業利益:700万円(黒字化達成)
黒字化と成長可能性の両立を図る計画を発表しています。
1. 成長性
・売上成長率が年々加速(12.8%→20.9%→25.7%)
・アイウェア事業が前期比+387%の爆発的成長
・シリコン光配線用レーザの受注拡大(6万個→20-40万個へ)
2. 技術的優位性
・量子ドットレーザという独自技術
・ニッチ市場での高いシェア
・カスタマイズ対応力による差別化
3. 市場環境
・AI・データセンター市場の拡大による追い風
・光配線技術への需要増加
・医療・福祉分野でのアイウェア需要
4. 黒字化の道筋
・2027年3月期に営業黒字化を計画
・アイウェア5,000台販売で損益分岐点突破
1. 収益性
・現在も営業赤字(2026/3期Q1: -0.91億円)
・配当なし(無配)
・黒字化まで2年以上かかる見込み
2. 事業リスク
・計画通りの受注拡大が実現するか不透明
・競合の参入リスク
・技術革新による陳腐化リスク
3. 財務規模
・時価総額165億円と小型株
・流動性リスクあり
QDレーザは高成長・高リスクの典型的な成長株です。
【買いポイント】
・売上成長率が加速しており、中期的に大きく成長する可能性
・AI・データセンターという追い風市場に位置
・技術的な参入障壁が高く、競合優位性あり
・2027年の黒字化達成で株価再評価の可能性
【慎重ポイント】
・現時点では赤字企業であり、計画通り進まないリスク
・小型株のため値動きが荒くなる可能性
・配当がないため、インカムゲイン目的には不向き
【推奨投資スタイル】
リスク許容度の高い投資家向け。ポートフォリオの5-10%程度の小型成長株枠として検討するのが妥当。四半期決算で受注状況やアイウェア販売台数を確認しながら、長期保有を前提とした投資が望ましい。黒字化達成のタイミングで大きく株価が上昇する可能性があるため、中長期での値上がり期待で投資するのがよいでしょう。